人が行き交う街中で、誰かが急にダンスを始めたかと思ったら、周りも次々に踊り出し・・・!?
いきなりですが、「フラッシュモブ」をご存知ですか?
フラッシュモブとは、街中などで不特定多数の人が突然、ダンスや演奏をすること。
このフラッシュモブ、大人数での迫力あるパフォーマンスで人々を湧かせていますが、インターネットで検索してみると「苦手」といったネガティブな意見も見かけ、雲行きが怪しいんです・・・。
フラッシュモブは2003年に米国・NYで発祥して流行し、日本に上陸した新しいパフォーマンスの形です。
このフラッシュモブ、実はプロポーズや結婚式のサプライズ余興で見かけることが日本でも増えてきました。
準備に時間もお金もかけて、フラッシュモブで盛大にプロポーズをしたら、相手は大喜びだろうな!・・・と思ってしまいますよね。
でも、実はそうでもないんです。
悲しいことに、フラッシュモブをされる側は、こんな感情を抱くことも多いんです。
それは、「恥ずかしい」。
大勢の人に突然注目されるのですから、まず「恥ずかしい」と思ってしまうのは自然です。
『素敵なギフト』編集部のメンバーも超恥ずかしがり屋なので、気持ちは痛いほどわかります。
しかも、人によっては「恥ずかしい」どころではなく、別れを決意するほど苦痛を感じてしまうんです。
実は、「フラッシュモブ離婚」なる言葉もあるほど・・・。
たとえばYahoo!知恵袋に2015年、結婚式で新郎にフラッシュモブをされた新婦の悩みが投稿されていました。
フラッシュモブのようなサプライズは大嫌いだという花嫁さん。
それなのに旦那さんにフラッシュモブをされてしまい、ショックのあまり目眩(めまい)とともに泣き崩れてしまったそうです。
また、Twitterでもつい先日、「気になっている人にフラッシュモブをされて、一瞬で冷めた」といった内容のツイートがバズっていました。
下手をしたら破局や離婚の原因にもなってしまうフラッシュモブ。
いっそのこと企画しないほうがいいんでしょうか?
たとえば、結婚式の余興で考えてみると、フラッシュモブはサプライズ度が高いけれど、その分、振り付けを考えたり大人数で練習するのが大変。
中途半端なクオリティになってしまい、スベッてしまった・・・なんてことも考えられ、なかなかハードルが高いです。
それでもプロポーズや結婚式の余興でフラッシュモブをする人がいるということは、良い面もあるはず!!
フラッシュモブをする人は、相手を喜ばせたいという想いでやっているはず。
そんな素敵な想いが相手にしっかりと届く世の中にしたいから、『素敵なギフト』編集部は「フラッシュモブで本当に喜んでもらうためには?」というテーマで考えてみることにしました!
恥ずかしがり屋で、正直に言うとフラッシュモブは苦手な私たちだからこそ、相手が「うれしい!」と素直に思えるフラッシュモブを導き出せるのでは・・・そう思ったんです。
それでは、さっそくまいりましょう!
恋人に突然フラッシュモブをされたら?
私たち編集部のメンバーは、「もしも恋人に突然フラッシュモブをされたら、どう感じるか?」を考えることからスタートしてみました。
すると、「大げさに喜ばないと!」「こういうの苦手」「周りに注目されて恥ずかしい」といったネガティブな意見が・・・。
なんとなく予想はできていましたが、編集部のメンバー5人中4人が「フラッシュモブをされるのは苦手」と考えていました。
(ちなみにもう1人は、好きじゃない相手なら苦手だという意見でした)
では、なぜ苦手だと感じるのかを深掘りしてみたら、以下のような感情を抱いていることがわかりました。
「本人の承認欲求も満たしたいのでは・・・?」
「絶対に感動して喜ばなきゃいけないプレッシャーがある」
「フラッシュモブをしたい!という欲望を押し付けられている感じがするのかも・・・」
私たちに共通しているのは、「自分のことをしっかりと考えてくれていないのでは」という不安でした。
フラッシュモブをされたことを想像すると、こんなネガティブな感情がわいてしまうんです。
私たちはフラッシュモブをされるのが苦手な理由を話し合ったほか、インターネットやSNSでも意見を集めてみました。
すると、「フラッシュモブが苦手だと思われやすい理由」が見えてきました。
それは、以下の6つです。
- される側の気持ちが無視されていると感じることも
- 絶対に喜ばなければならない空気がつらいことも
- プロポーズの場合、もし断りたくてもみんなが見ていると断りにくい
- プロポーズのような大切なことは二人きりのときがいい
- クオリティの低いパフォーマンスを見たくないことも
- 赤の他人を巻き込んで迷惑をかけたくない
これら6つの理由をみると、ほとんどは「フラッシュモブをやる側へのモヤモヤ」だということがわかります。
一方、フラッシュモブは相手と自分の二人だけの問題ではなく、通行人など見ず知らずの人もたくさん関わります。
そのため、「人の目が気になる」という感情も生まれやすいようです。
でも、ここでふと疑問がわいてきます。
フラッシュモブをされる側は「他の人に迷惑をかけたくない」と人の目を気にしがちだけど、本当に他人はフラッシュモブを迷惑だと思うのでしょうか・・・?
知らない人のフラッシュモブに巻き込まれるのは迷惑?
もしよかったら一緒に考えてみてください。
あなたは知らない人のフラッシュモブに巻き込まれたら、迷惑だと感じますか?
編集部のメンバーはほぼ全員、フラッシュモブ苦手派。
ところが、赤の他人としてフラッシュモブに参加するのはOKという意見もあがったんです!
フラッシュモブの主役になるのは苦手だけど、巻き込まれる分には大丈夫っておもしろいですよね。
そういえば、私たちは他人のサプライズに巻き込まれることにけっこう慣れているのではないか・・・?と気づきました。
たとえば、こんな場面
お店で食事をしていたら店内が急に暗くなり、バースデープレートを持った店員さんが別の席のお客さんにバースデーソングを歌いだす・・・。
こんなとき、拍手をしたり「おめでとうございます」と口に出したりしてお祝いした経験が、私たち全員にあったんです!
つまり、見ず知らずの人のサプライズをお祝いするのは全然OKということです!
でも、なぜ赤の他人のサプライズをお祝いするのは大丈夫なんでしょうか?
意見を出し合っているうちに、あるメンバーがこんな発言をしました。
「もしかして、カッコつけたい願望があるのかも・・・」
そのメンバーはこう続けました。
「一緒にいる相手に自分をよく見せたいから、一緒にいる相手でサプライズに参加するかどうかを決めるかも。」
もちろん、みんながみんなカッコつけたいわけではありません。
でも、「誰かをお祝いすると、自分にも良いことがある」という思いは共通していました。
誰かがうれしそうにしているのを見ると、こちらまで幸せな気持ちになりますもんね。
つまり、知らない誰かをお祝いするのは、「その人のため」なのはもちろん、「自分自身のため」でもあるということ。
だから、私たちは知らない誰かのフラッシュモブに巻き込まれるのは、それほど迷惑に感じないんです。
どんなフラッシュモブならうれしい?
でも、いくら他人が迷惑に感じないからといって、フラッシュモブをされる本人が喜べなければ意味がないですよね。
そこで、どんなフラッシュモブなら素直にうれしいと思えるのか、編集部のメンバーで話し合ってみました!
フラッシュモブが苦手な私たちなりに一生懸命考えた結果、こんな意見が出てきました。
「自分の好きな曲を使ってくれたらいいな」「友人や家族だけでやってくれるとうれしい」・・・こうした意見から「自分を想う気持ちが伝わってくるとうれしい」という本音が見えてきました。
やる側の自己満足にならないよう、される側の価値観や好みをしっかりと考えることが大切だということですよね。
(余談ですが、うれしいフラッシュモブについて語り合っていたら「人類愛」にまで話がおよび、編集部一同しんみりしてしまいました・・・笑)
フラッシュモブを成功させるための極意
ここまで話し合ってきた内容をもとに、私たちはフラッシュモブを成功させるための3つの極意を導き出しました。
- 相手が本当にサプライズされるのが好きかをまず考える(YouTubeを一緒に観るなどして、反応を確かめるとよい)
- 相手の好きな曲や思い出の曲を使うなど、二人にとって特別感のある演出にする
- 通行人など知らない人がいると素直に喜びにくいので、公共の場はできるだけ避ける
もしフラッシュモブを企画したい場合は、この3つの極意を参考にしてみてくださいね。
さらに、今は新型コロナウイルスの感染予防にも配慮して、大人数で集まらないですむようオンライン会議ツールでおこなうことも検討したいですね。
オンラインだと迫力が出ないのでは?と心配になるかもしれませんが、オンラインだからこそできる演出もあるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
たとえば、以下のようなアイデアを取り入れれば、一体感のあるダイナミックなパフォーマンスになるはずです。
- 別々に撮影した動画をつなげて上映する
- オリジナル背景をつくる
- パネルのように、オンラインでも見やすい小物を使う
何はともあれ、フラッシュモブをやるときは相手の気持ちを一番に考えることが大切です。
もし相手がサプライズが苦手そうなら、フラッシュモブにこだわらずに、別の形で想いを伝えてくださいね。
想いを伝える側・受け取る側のすれ違いが減り、世の中に素敵なサプライズが増えますように!
この記事を書いた人
カミムラ ナナ
「素敵なギフト」編集部の勤続2年目女子ライター。日々、大好きな取材や編集に明け暮れていて、とても幸せです。自分が出会った素敵なギフトを、自分のか細い語彙力で紹介していきます。凛とした言葉を奏でられる人に憧れる。
- Twitter:@kamimura_nana